Speaker
Asako yagi
(Nara Women's University)
Description
ηN系は閾値領域でN(1535)に強く結合することから、有限密度中にηを入射するとηのスペクトル関数は、ηとN(1535)-N-holeの二準位に対応する2つのピーク構造を持つ。このうち、真空中のηの質量より小さい位置に励起されるピークはη中間子原子核束縛状態に対応し、これに関する生成実験も行われてきた。これは、η自身の質量が媒質中で変化する効果ではなく、二準位の混合効果によるものである。一方で、南部Jona-Lasinio模型などにより有限密度中でηの質量が増加することも示唆されている。そこで本研究では、有限密度中でのηの質量自身の変化の可能性を考慮したとき、η及びN*(1535)がどのように観測されるのかについて調べる。