Speaker
酒井 愛斗
(名古屋大学)
Description
2022年にLHCb実験によってTcc(cc\bar{u}\bar{d})^+が報告された。この状態はアイソスカラーで$J^P=1^+$と考えられている。また、束縛エネルギーは0.273 MeVであり、$D^{*+}D^0$の閾値に近いことからハドロン分子として解析した。この時、相互作用としてpi、rho、omega、sigma交換を用いた。解析の結果、束縛状態を形成する上でシグマ交換力とパイオン交換のテンソル力の重要性を見た。また、他の量子数のTccについても束縛状態を探した。次にボトムクォークを2つ含むテトラクォークTbbについても同様にハドロン分子として解析した。Tbb(0(1^+))の性質について調べ、他の量子数についても解析をし、多くの束縛状態を得た。さらに、得られた束縛状態のHQSパートナーの存在の有無をそれらのスピン構造を調べることで議論した。