小島 陸
(大阪大学核物理研究センター)
11/8/23, 2:50 PM
本発表ではMIT-bag模型を修正し近年実験的に得られた陽子内圧力を再現するモデルを作るとともに、重力形状因子の一つである D-term を計算した我々の研究について紹介する。MIT-bag模型は古くから知られている単純な模型にもかかわらずメソンやバリオンの質量などをよく再現する。一般的に形状因子から計算される圧力分布には、摂動真空から非摂動真空に入れ替わることによる不連続性がバッグ表面に存在する。これは実験データとは一致しないため問題である。それに対してバッグの集団的な動径方向の振動を考慮することによって不連続性の解消を行なった。このモデルを用いて重力形状因子を計算し得られた結果を最近の実験データと比較する。