Speaker
Yuji Matsumura
(Tohoku Univ.)
Description
核媒質のような高バリオン密度環境ではカイラル対称性が部分的に回復しハドロンの性質が変化すると考えられている。特にη'メソンはU_A(1)アノマリーとの関係を通して大きな質量減少が生じる可能性が多くの理論モデルにより指摘されている。LEPS2/BGOegg実験では高分解能電磁カロリメータを用いてη'→γγ崩壊の質量スペクトルを測定し、原子核中でのη'質量変化を直接捉えることを試みる研究を行っている。本講演では、2015-2016年に行ったPhase-I実験における炭素標的データの解析状況と、現在進行中のPhase-II実験の状況について報告する。