Sep 10 – 11, 2024
東北大学 先端量子ビーム科学研究センター
Asia/Tokyo timezone

高エネルギーX線CTを用いた放射性廃棄物の非破壊識別方法の開発

Sep 11, 2024, 11:30 AM
30m

Speaker

村上昌史 (大阪大学 放射線科学基盤機構)

Description

セッション3・講演2
「高エネルギーX線CTを用いた放射性廃棄物の非破壊識別方法の開発」
村上昌史(大阪大学 放射線科学基盤機構)

講演要旨
我が国におけるこれまでの研究開発によって発生し、現在保管されている膨大な数の低レベル放射性廃棄物を埋設処分するためには、適切な形態(廃棄体)にする必要がある。廃棄体の製作にあたっては、埋設施設の廃棄物受入基準により処分できる量が制限される物質、例えば鉛や水銀等の重金属や可燃物があれば、重金属類は除去し、可燃物も混入量を抑えるように分別する必要がある。現在、圧縮後に保管されている廃棄物からこれらの物質を取り除くためのドラム缶の分別作業が実施されているが、多大な労力と時間がかかることが課題となっている。非破壊検査手法を用いて容器内の処分制限物質を識別・定量評価し、分別作業の必要性を判断することで、作業量が大きく削減されることが期待される。本研究では、実際の廃棄物を模擬して製作した鉛、水銀、電池および可燃物を含むサンプルに対して、産業用の高エネルギーX線CT装置(最大9 MeV)を用いて容器全体のCT画像を取得した。これらのCT画像に画素値(密度)及び3次元の形状に基づく識別、深層学習モデルを適用し、容器内部の対象物を識別・評価した内容について紹介する。

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